日本ではホテルやレストラン、ショップなどの客は「お客様」と呼ばれ、大切に扱われます。その日本独自の価値観は「お客様は神様です」という言葉に端的に表れているといっていいでしょう。
在日本的旅馆、餐厅、商店,顾客被称为是“お客様”,被捧在手心里对待。这种日本独特的价值观用“顾客就是上帝”这句话来说最为贴切。
そんな背景から、日本では「お客様」はそこで働くスタッフよりも立場が上で、丁重に扱われて当然という意識があります。しかし、この考えは海外ではほとんど通用しないどころか、「売ってあげている」といわんばかりの態度を取られることさえあります。
正是在这样的背景下,日本顾客的地位比店员更高,甚至认为对客人言听计从也是理所当然。但是在国外这一套非但行不通,有的店家甚至就差把“这可是我拿出来卖(你才有的买)”这句话说出口了。
筆者が暮らすドイツでは、「スタッフと客はあくまでも対等」という考え方で、お店に入るときは客側からあいさつをするのが普通。日本のように、スタッフに挨拶をされても返事をしないなんてもってのほかです。
在我所生活的德国,大家都抱着“店员和顾客平等”的想法,进店时客人主动打招呼也是很常见的。如果像日本那样店员打了招呼但客人完全无视,他们恐怕会觉得岂有此理。
日本ではホテルやレストラン、お店などで何か不手際があれば、スタッフはそれが自分の責任かどうかにかかわらず、組織を代表して謝罪したり対応にあたったりするのが当たり前と思われています。ところが、海外ではそうでないことが多々あります。
在日本的旅馆、餐厅、商店一旦发生了什么不愉快,先不管是不是店员的问题,往往都会采取代表整个团队道歉的应对措施。但是在国外可不是这样的情况。
その不手際が応対したスタッフ個人の責任でない場合、「それは残念でしたね。」で済まされることが少なくありませんし、解決する必要があるトラブルが残っている場合は、本来その責任を負うべき人が対処するのが普通。「私たちがなんとかします。」ではなく、「同僚が対応します。」と自分の責任ではないことを示されることがよくあります。
如果不是店员的个人原因导致不愉快,那往往都是一句“真是太遗憾了”就带过了,即使是遇到了非要解决的麻烦,让相应的人去处理也是很正常的。并不是“我们想办法处理”,而是“这件事同事会来处理”,撇清自己责任的情况是很多的。
無料の水とおしぼり、これは日本の外食文化のもっとも素晴らしい部分のひとつではないでしょうか。日本では、レストランやカフェに入ると無料の水やおしぼりが出てきますが、世界的に見ればそんな国はほとんどありません。
店家提供免费的水和毛巾,这大概是日本外出吃饭文化中最伟大的部分之一了。只要进到一家餐厅或者咖啡店,一定有免费的水和毛巾提供,从世界范围内来看能做到这一点的国家并不多。
オーストリアのカフェのように無料で水を出してくれるところもないわけではありませんが、それはレアケース。水は有料で注文するのが世界の常識です。レストランではワインなど他の飲み物を注文すれば無料で水道水を出してくれるお店もありますが、それも頼めばもらえるかもしれないという程度。頼んでいないのに気を利かせてもってきてくれるようなことはほとんどありません。
虽说在澳大利亚也有咖啡厅会提供免费的水,但这毕竟少之又少。饮用水需要下单购买这是世界的常识。也有的餐厅会在点了酒水或者其他饮品后免费提供,但还得要自己拜托店员才行。若是不打招呼店家就周到地提供的情况几乎没有。
おしぼりにいたっては、日本以外で出されることはほぼなく、筆者の経験では日本人のツアー客がよく利用するタイのレストランで出てきたことがあるくらいです。
而毛巾这一点,除了日本以外几乎就没有哪个国家是这样的,按照我个人的经验,也就是日本旅游客经常光顾的泰国餐厅会提供而已。
「なにを今さら」と思われるかもしれませんが、日本のように国民のほとんどが同じ民族で、同じ言語を話すという国は世界的に見れば少数派です。アジアを見ても中国やインド、マレーシアをはじめ、多民族国家だらけです。
也许你会觉得“这有什么(好说的)”,但是像日本这样大家几乎都是同一个民族,说同样语言的国家在世界上真的属于少数派。放眼望去同为亚洲国家的中国、印度、马来西亚等等,全都是多民族国家。
たとえば移民大国であるイギリスやドイツなどでは、一見しただけではその人が「イギリス人」、あるいは「ドイツ人」なのかがわかりません。外見がアジア系やアフリカ系で明らかにヨーロッパにルーツを持たないであろうと思われても、実は移民の子孫でそこで生まれ育った「イギリス人」や「ドイツ人」かもしれないからです。
即使是在英国或德国等移民大国,单单靠一眼就去判断对方是“英国人”还是“德国人”是不可能的。即使从外表上看是黄种人或者黑种人,但他们也可能是移民者的子孙,是土生土长的“英国人”或“德国人”。
日本では見た目や言葉が違う人がいれば即座に「外国人」と判断されますが、世界的に見ればそう単純にはいかない国が多いのです。
在日本,外表或者语言不一样马上就会被贴上“外国人”的标签,从世界范围来看,不能这样简单下判断的国家还是很多的。
「色の白いは七難隠す」という表現があるように、日本では昔から「色白」は美人の代名詞のようにいわれてきました。デパートやドラッグストアに行けば、美白効果をうたう化粧品があふれ、いかに日本の女性が「美白」に執念を燃やしているかがわかります。
有这样一句话叫做“一白遮百丑”,从古至今在日本“肤白”就是美人的代名词。去商场或者药妆店也不难发现到处都充斥着有美白功效的产品,可见日本女性对“美白”的追求也已成为了一种执念。
しかし、実際に白人が多いヨーロッパでは「色白」は敬遠されることがあります。夏にはこんがりと日焼けした小麦肌が憧れの的で、夏のあいだも白い肌を保っている人は「不健康で夏をエンジョイしていないかわいそうな人」と思われてしまうことすらあります。
但是,真正的白种人却对“肤白”敬而远之。到了夏天也希望能够晒成黑油油的小麦色皮肤,对那些保持白皙肌肤的人甚至还会觉得“有些不健康,夏天也没有好好享受阳光真可怜”。
そんなこともあって、ヨーロッパでは美白化粧品を見かけることはあまりなく、それどころか日焼けサロンで肌を焼く女性も珍しくありません。
因此在欧洲并没有很多美白化妆品在售卖,甚至为了晒黑去一些专门机构的女性也不少。
もともと色白の人は小麦肌に憧れ、そうでない人は美白に憧れる。人間はないものねだりをする生き物なのだということがわかりますね。
白皮肤的人想要小麦肤色,而皮肤不白的人却想要美白,果然得不到的总是最好的。
日本では「小顔だね」は、一般に誉め言葉として認識されていて、言われた人は「そんなことないよ」と謙遜する場面がよくあります。
在日本“你的脸好小哦”被认为是一种赞美,被这样说的人还要谦虚地说一声“没有啦”。
しかし、外国人に誉め言葉のつもりで「顔が小さいですね」と言っても、誉め言葉だと認識されないばかりか、その発言の意図が理解できずに不審に思われたり、下手をすれば「私の脳みそが少ないみたいじゃない」と不快にさせてしまったりする恐れすらあります。
但是,如果对外国人说这句话,即使是想赞美对方可能也达不到预期的效果。甚至还会因为理解不了这句话的真实含义而觉得你很奇怪,弄得不好还会让对方觉得“你是说我没脑子吗”而引起不快。
特にヨーロッパでは他人の身体的特徴を指摘することに慎重な人が多く、安易に身体的特徴を持ち出すことは差別的と受け止められかねないので注意が必要です。
特别是在欧洲,很多人都忌讳对他人的身体特征评头论足,因此这样的差别一定要多加注意。
日本のスーパーマーケットでは、野菜や果物は通常、1個単位かパック単位の値段が表示されています。ところが、海外ではキロ売りが主流。食材によっては1個単位あるいは1パック単位で売られているものもありますが、基本的には欲しいだけ袋に入れて、重さに応じて値段が決まります。
在日本的超市里,蔬菜水果通常都是论个卖或者论组卖的。但是在海外按千克售卖是主流。虽然也有按个或者按组的情况,但大部分都是把要买的装进袋子,然后称重付钱。
パック売りだと、自分が欲しい量よりも多かったり少なかったりして困ることがありますが、キロ売りなら自分の好きなだけ買えるので合理的。キロ単位の値段表示とはいえ、もちろん1キロに満たなくても購入できます。
按组来卖会因为量多量少而不合自己的心意,因此称重来卖的话更为合理。虽然是以千克为单位,但是不足一千克也是可以买的。
日本では世界でもまれにみる便利な国でありながら、なぜ世界的には多数派の合理的なキロ売りを採用していないのか、不思議です。
日本一直以来都被公认是一个便利的国家,但是却为什么没有采用千克制的称重方法呢?真是不可思议。
海外のホテルを個人で予約すると気付くのがこれ。日本ではホテルの宿泊費は一人当たりの料金が設定されていますが、世界の多くの国では部屋単位での料金設定が基本です。
预约海外旅馆的时候一定要注意,在日本住宿费都是按人头算的,但是世界上很多国家都是以房间为单位来计算。
日本の場合、1名での宿泊料金と2名での宿泊料金は大きく異なります。
在日本,一个人住还是两个人住,在费用上会有很大差异。
しかし、部屋単位で料金が設定されていることが多い海外では、1人で泊まっても2人で泊まっても料金は大差ないか、同額ということが多く、海外のホテルに1人で泊まると少々損したような気分になることも。一方、2人で一部屋をシェアすれば、日本よりずいぶん割安に感じられることもあります。
但是在海外往往都是按照房间来算钱,不管是一个人住还是两个人住费用相差不大,甚至是相同价格,有时候一个人住还会觉得有些亏了。在海外两个人同住一间房,要比日本便宜不少。
日本は47都道府県、どこに行っても津々浦々に観光名所があります。日本人は意外と気づいていませんが、日本は実は膨大な観光資源を秘めている国なのです。
日本的47个都道府县,无论去到哪里在哪个角角落落都有属于那个地方的观光名胜。日本人可能自己都没有发现,自己的国家蕴含着巨大的观光资源。
イタリアやスペインなど、世界でも有数の観光大国なら、日本と同様、国じゅうが観光地といっても過言ではない国がありますが、世界的に見ればそれは驚くべきこと。
像意大利和西班牙这样世界有名的观光大国和日本一样,就算说整个国家都是观光地也不为过,但从世界范围来看,这种情况还是令人惊讶的。
、ウズベキスタンに行ったときのことです。ウズベキスタンにはサマルカンドをはじめ素晴らしい観光地がありますが、車で走ると、何時間ものあいだ都市と都市のあいだにほとんど何もない荒涼とした大地が広がっている場所があります。
令我最有实感的莫过于亚洲中部的一些国家,有一次去乌兹别克斯坦,撒马尔罕这座城市是非常有名的观光胜地,但是当车行驶在城市与城市之间,整整几个小时眼里能看到的风景就只有荒凉的大地。
ウズベキスタンに限らず、ほとんど街らしい街がない土地が延々と続いている地域がある国は珍しくなく、47という比較的細かい単位でもあちこちに観光名所がある、日本のような国は少数派であるといえるでしょう。
不仅仅是乌兹别克斯坦,不少国家都是这样街不成街,荒土绵延的样子。47个都道府县虽然只是一个小数字但每个地方都有观光名胜,这也是非常少见的了。
全国津々浦々に観光名所があると思えば、あらゆる町にご当地グルメや名物があるのが日本。
全国各地都有观光胜地,而且几乎所有城市都有地方美食和特产,那就是日本了。
もちろん海外にもその地域にしかないご当地グルメや名物がありますが、日本ほどに細分化された単位で存在しているわけではないことがほとんどです。
当然在海外也会有当地专属的美食和特产,但是不可能像日本这样完全细分到每一个地方。
たとえば筆者の暮らすドイツでは、ビールを除き、ご当地グルメといえば州の名物であったり、ミュンヘンやケルンといった大都市の名物であることが多く、ご当地グルメのある小さな町はそれほど多くありません。
比如在我所生活的德国,除了啤酒之外,所谓的“当地美食”都是以行政州为单位,像慕尼黑和科隆这样的大城市还有很多特产,但是拥有地方美食的小城镇却并不多。
日本にこれだけご当地グルメや名物が発達したのは、もともと郷土色豊かでさまざまな地場の食材があったことに加え、日本人が食にこだわる国民であること、さらに日本ならではのお土産需要に応えるため、各自治体がさまざまな名物の開発に努力してきたからなのでしょう。
日本为什么能够将当地美食和特产发展到如此境地,除了各个地方都有其特色的食材之外,和日本人注重吃这一点也是分不开的。另外也是为了响应日本特色礼品的需求,各个地区努力开发各色新特产的成果。
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